行動健康医学教室では、大阪大学キャンパスライフ健康支援・相談センターと共同で、医 療ビッグデータを利用したコホート研究等を行っています。医師、看護師等の医療系研究者と物理学者等のデー タサイエンティストがそれぞれの得意技を駆使した共同研究を推進しています。

  • 大阪府の国民健康保険の被保険者 780 万人および後期高齢者医療制 度の被保険者 170 万人の医療レセプト+特定健診データ
  • 大阪府の後期高齢者歯科健診受診者 35 万人の医療レセプト+歯科健 診データ
  • 大阪府寝屋川市の国民健康保険と後期高齢者医療制度の被保険者 7 万人の医療レセプト+特定健診データ
  • 大阪大学の学生 4 万人と教職員 2 万人の学生・職員健診データ
  • 大阪大学職員 1 万人のストレスチェックデータ

 大阪府や寝屋川市の保健事業担当者と協力して、大阪府民の健康寿命 延伸を目的とした医療保健システムの構築を目指しています。大阪大学 の学生・職員の健診データを利用して、生活習慣病の発症における生活習慣(睡眠、食事、運動等)の重要性を 次々に明らかにしています。 私たちの研究成果は、NHK 等でニュース報道されたり、読売新聞等にもたびたび掲載されており、社会的に 注目される研究成果を次々に発表しています。近年では人工知能を利用した生活習慣病の発症予測アプリを開発 し、大阪府の健活アプリ「アスマイル」に実装しました。最新の情報技術を駆使して、社会に還元できる疫学研 究に積極的に取り組んでいます。

こんな研究やってます!

行動健康医学の研究成果は原則プレスリリースしていますので、大阪大学ResOU(プレスリリース掲載サイト)でどんな研究をやっているかを知ることができます。
大阪大学ResOU (Research at UOsaka) https://resou.osaka-u.ac.jp/ja

原著論文・学会発表等はトップメニュー「研究報告」をご参照下さい。

医学修士・医学博士を取得しよう!

 修士課程(2年間)と博士課程(4年間)では、下記の技術を習得することを目指して、実践的な指導を行います。

  • 疫学論文を批判的に読むことができる
  • Stata や R を用いて生存解析モデルを作成し、コホート研究を行うことができる
  • 観察研究において介入効果を適切に評価することができる
  • 疫学研究論文を作成し、国際医学雑誌に投稿することができる

 毎週開催しているオンライン抄読会Clinical Journal Club等を通じて、実践的な疫学論文の書き方も学びます。

さらに、研究データが実際に作られる現場(大阪府下の市町村)を見学することによって、自分が研究対象にしているデータは実際に生活している人々から収集されていることを体感し、自分が行っている疫学研究がどのような社会的意義を有しているかをじっくり考える機会も重要です。社会の中で疫学者として生きる意味を問いながら、疫学研究の魅力を存分に味わってもらいますよ!

連絡先

教授 山本陵平 researchmap | ORCiD | 大阪大学研究者総覧