老化関連分子により心不全患者の治療反応性を予測-当センターの種池学助教、瀧原圭子教授らの研究グループ

大阪大学キャンパスライフ健康支援センターの種池学助教、瀧原圭子教授らの研究グループは、大学院医学系研究科循環器内科学坂田泰史教授らとの共同研究で、老化関連分子として知られているαクロトーの血中濃度が重症心不全患者における新たな治療反応性予測因子であることを世界で初めて明らかにしました。

詳細については、阪大公式サイト(プレスリリース)に掲載しています。

保健指導に役立つ AI を新開発-当センターの土岐博特任教授らの研究グループ

~大阪府 60 万人規模の健診ビッグデータで生活習慣病因子の因果関係を読みとく新技術~

当センターの土岐博特任教授らの研究グループ(受託研究代表者:守山敏樹センター長)は、帝京大学大学院医療技術学研究科診療放射線学専攻の古徳純一教授らの研究グループとの共同研究において、大阪府の 60 万人規模の個人が確定できないように個人情報を削除した健康診断データ(大阪府保険者協議会及び大阪府国民健康保険団体連合会提供)から生活習慣病の原因因子など自動的に因果関係を推定できる人工知能を開発しました。

この研究成果は、医療ビッグデータ解析において、今後の AI 技術応用のキーとなる研究であり、生活習慣病を始め、様々な疾患を防ぐためのエビデンスに基づいた保健指導などへの活用も期待されます。
この研究成果は日本時間 2020 年 12 月 24 日 4 時付(米国東部時間 2020 年 12 月 23 日 14 時付)で米国科学誌「PLOS ONE」に掲載されます。

詳細については、阪大公式サイト(プレスリリース)に掲載しています。

朝食・夕食を食べない女性は蛋白尿のリスクが高いことが明らかに―当センター山本陵平准教授と医学系研究科腎臓内科学・猪阪善隆教授の研究グループ

~ 大阪大学職員 1 万人の定期健康診断データを用いた疫学研究 ~

当センターの山本陵平准教授と同大学大学院医学系研究科腎臓内科学の猪阪善隆教授の研究グループにより、朝食あるいは夕食を食べない女性は蛋白尿のリスクが高いことが明らかになりました。

【研究成果のポイント】
●大阪大学職員の定期健康診断において、朝食・夕食をほぼ毎日食べると回答した女性と比較して、そうでないと回答した女性の蛋白尿のリスクは、1.3〜1.5 倍上昇していた。

● 朝食を食べないことは、メタボリック症候群、糖尿病、心血管系疾患などの生活習慣病のリスクであるが、腎臓病との関係は明らかではなかった。また、昼食・夕食の摂取頻度と生活習慣病・腎臓病の関係はこれまでほとんど報告されていない。

●本研究成果は、朝食と夕食をしっかり食べる生活リズムを維持することが腎臓病の予防につながる可能性があることを示唆する。

詳細については、阪大公式サイト(プレスリリース)に掲載しています。

【デスクワークの男性は蛋白尿のリスクが高い可能性が明らかに】キャンパライフ健康支援センターの山本陵平准教 授および大学院医学系研究科の猪阪善隆教授ら

大阪大学キャンパライフ健康支援センターの山本陵平准教授および大学院医学系研究科の猪阪善隆教授らの研究グループにより、デスクワークの男性は蛋白尿のリスクとなる可能性が高いことが明らかになりました。

長時間の座位は、メタボリック症候群、糖尿病、心血管系疾患などの生活習慣病および死亡のリスクであることが報告されていますが、腎臓に及ぼす影響は不明でした。 山本准教授らの研究グループは、大阪大学職員 10,212 人の定期健康診断データを利用して、「主な就業形態」を「座位」と回答したデスクワークの男性 3,449 人は、それ以外の男性1,538 人よりも、蛋白尿(尿蛋白≧1+)のリスクが 1.35 倍上 昇していることを明らかにしました。蛋白尿は、 腎臓病の主要な特徴の一つであり、また将来の腎機能の予測因子です。

本研究の結果は、デスクワークが蛋白尿のリスクであることを示しており、デスクワーク時間の短縮が腎臓病の予防に繋がることが期待されます。

本研究成果は、イタリア科学誌「Journal of Nephrology」に、8月27日に公開されました。
本プレスリリースは9月3日付朝日新聞デジタルに「デスクワークの男性、たんぱ尿のリスク高い 阪大研究」として掲載されました。

詳細については、阪大公式サイト(プレスリリース)に掲載しています。

【ストレスが老化関連分子の血中濃度を変化させることを発見!】中西香織助教、瀧原圭子教授ら研究グループ

当センターの中西香織助教、瀧原圭子教授らの研究グループはストレスや睡眠の質が老化関連分子として知られているαクロトーの血中濃度を変化させることを発見しました。慢性的なストレスは様々な疾患や健康障害を増悪させるリスク因子であり、現代社会において大きな問題となっていますが、これまでストレスに対して確立されたバイオマーカーは明らかにはなっていませんでした。
今回の研究でストレスや睡眠の質がαクロトーの血中濃度を変化させることを明らかにしました。また、ストレスとの関係性において、αクロトーは心理的ストレスの尺度として用いられているKessler6(K6)スコアと同様の傾向を示していることも発見しました。
これにより、血清αクロトーはストレスの客観的な指標となるバイオマーカーとして利用できる可能性が示唆されました。
本研究成果は、米国科学誌「Journal of Investigative Medicine」に、7月19日(金)(米国時間)に公開されました。

詳細については、阪大公式サイト(プレスリリース)に掲載しています。
日本の研究.comでも紹介されています。

2019年8月26日NHKのニュースでテレビ報道されました。

NHKの科学と文化の紹介ページ サイカル journal で詳しく紹介されています。